肉体トレーニングを助ける中医薬


切なトレーニングは筋力や心肺機能等を高めるわけですが、機能向上のためには普段の生命活動維持以上の大量の気(エネルギー)・血(血液)・津液(血液以外の体液)が必要です。この気血津液は全て、天空の気(酸素)と地の気(飲食物)から作られるので、若くて健康な方はバランスの良い十分な栄養と水分を摂取するようにすれば足りるはずです。(一見健康に見えてもジャンクフードやスイーツ、お菓子などの摂取が多い方は注意が必要です。また、無理なトレーニングも禁物です。)

しかしながら、胃腸虚弱などの虚弱体質や慢性疾患などで十分な気・血・津液を作り出せない方もいらっしゃるので、そのような場合は中医薬・漢方薬などでサポートして差し上げる必要があると思われます。この時に用いられる漢方薬として麦味参顆粒[ばくみさんかりゅう]や衛益顆粒[えいえきかりゅう]、補中丸[ほちゅうがん]、婦宝当帰膠[ふほうとうきこう]などが挙げられます。

さらに40代以降は(個人差があるものの)老化が始まります。老化とは気・血・津液の下支えになっている「腎精」が弱くなってくる(腎虚)ことを意味していて、さらに気・血・津液が作られにくくなってしまいます。そのため、トレーニング効果が得られにくくなるだけでなく、怪我もしやく(かつ治りにくく)なってしまいます。その場合は、参馬補腎丸[じんばほじんがん]、参茸補血丸[さんじょうほけつがん]、杞菊地黄丸[こぎくじおうがん]などの補腎薬を活用して気・血・津液の生成を促し、トレーニングを支えるようにすることが望ましいと思います。

 

令和7年8月19日(火)作成